モザイク/須藤圭太
←この技法は「鋳込み」を応用したものになります。素地の厚みの間に布を挟み込み、焼成時の高温でそれが消失する特性を生かして物体の形状を壊し、その破片を溶けた釉薬によって定着、固定させます。それは窯内の出来事を長時間露光した写真のように写し取ります。この技法において割れが起こるのは意図的ですが、どのように割れるかまでは関与出来ません。物体の形状や、窯内の温度、重力、そして偶然の作用によって結果が変わってきます。破片が側面に定着したり、布の消失のタイミングが均一でないために思いもよらない形で崩壊が起こったりと、結果を導く要因が複雑な為に毎回驚きと発見があるのも特徴です。
陶器情報
- 素材
- 磁土[泥漿]、陶土[土台部分]、石膏型、布[ポリエステル製メッシュ生地]、呉須
- 釉薬
- 3号釉、黒釉[土台部分]
- サイズ
- W200×D200×H80mm
- 制作年
- 2022年
制作工程
01 材料準備
石膏型、泥漿、布を準備する。
02 鋳込み
泥漿を石膏型に流し込む。
03 排泥
目標の厚みの約半分のところで一度排泥する。
04 布貼り
器の内側全体に布を貼る。指や筆を使って布の網目が埋まるようしっかり定着させる。
05 鋳込み(2回目)
貼った布がめくれたり剥がれたりしないよう注意して泥漿を流し込む。
06 排泥(2回目)
目標の厚みまで達したら排泥する。
07 離型
頃合いを見て器を石膏型から外す。
08 乾燥
離型した器を完全乾燥させる。
09 下絵
完全乾燥した生の素地に呉須や下絵の具で絵や模様を描く。(この工程は省いても良い)
10 施釉
素地が生なのでドボ掛けではなく霧吹きやコンプレッサーを使って施釉する。
11 罅入れ
釉薬がある程度乾燥したら器にヒビを入れていく。
12 施釉(土台)
あらかじめ素焼きしておいた土台に施釉をする。
13 窯詰め
ヒビを入れた器を土台の上の任意の位置に置いて窯に詰める。焼成時に器が割れることを考慮して作業を行う。
14 焼成
1230°Cで焼成。器部分は生土なので温度の上げ方に注意する。
15 窯出し
完成。




